なにごとだこの妄想は。
やせの大食い妄想
なあ乙巴素よ、聞いてくれよ。こないだ元述が「郎」の称号を受けた日にさ、お祝いに甘い物おごるって言ったんだ。
なにしろ国内最高の剣士の称号だろ? 遠慮はいらないから好きなだけ食えってさ。
そしたら……そしたら……「夏の爽やかスイーツ特集!」って書かれたデザートのメニューを片端から食いやがった。
流石にあれは固まったね。別にさ、金のことはいいんだよ。あいつがよく食うのは知ってるからちゃんと多めに用意して行ったし。俺だって一食5皿ぐらいなら軽くいけるしな。
にしたってなあ……おまえ、16皿は流石に食い過ぎだろ!?
しかもこの野郎……会計が済むと申し訳なさそうな顔して「夕飯は俺がおごるから」とか言い出すし。まだ食う気か。
しかもなに? さっきのは三時のおやつとか? 夕飯はまた別だって? 「流石にデザートが入るところはもう無いけどな」だってさ?!
あの細い胴体に胃袋何個入ってんだよ! つーか、別腹から先に埋めるなよ!
……え? お前も? 桃を一箱? 買ってやったの? 三日で食いきったらしい? そういえばあいつの部屋、桃の匂いがしてたなあ。将軍がご満悦だろうって? 何の話だよオイ。
つーかなあ……ほんとあいつ、食欲に関しては悪魔だよな。

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基本的に男の子はもりもり食べるのが良いと思うけど、元述はやせの大食いだと可愛いなと思うのでした。
いみもなく はんぬぎなのは かいていてたのしいからよ。